檸檬

生きるための生活をしています

才能

雨の降る晩、才能は自分で有無を決めていいものかと考えた。「私には才能がないんだ」と言うことは容易いが、「私には才能がある」と誇示することも容易い。他人から見たものが真実であるとすれば、私は一人では成り立たないのかと言えばそうでもない。きっと一人でテレビを見ている時、溶けて居なくなったりはしないし、世界の音は突然止んだりもしない。才能って何だろう。あるから、良いものなのだろうか。勿論、そのジャンルに長けているという事は人生を彩る絵具に十分事足りるだろう。

では才能が無いものは一文無しを意味するのかと言うも、違うような気がする。才能なんて、きっと他人に理解されようがされまいがどうでもいい。それほど曖昧で、くだらない呪いなんだと思う。